弁護士国保(東京都弁護士国民健康保険組合)

東京都弁護士国民健康保険組合(弁護士国保)に加入すると、市区町村の国民健康保険や協会けんぽよりも得なのでしょうか。
また、どのように加入できるのでしょうか。

社会保険料で損しないための知識を説明します。

東京都弁護士国民健康保険組合とは

東京都弁護士国民健康保険組合とは、弁護士や法律事務所に勤務する人が加入することができる国民健康保険組合です。弁護士国保とも呼ばれます。

東京都弁護士国民健康保険組合に加入するメリット

東京都弁護士国民健康保険組合に加入するメリットは、市区町村の国民健康保険や協会けんぽよりも保険料が安いことです。東京都弁護士国民健康保険の保険料は、組合員本人が月額1万4千円、家族一人につき月額7千円、40歳〜64歳は月額2,800円上乗せで計算します。市区町村の国民健康保険は市区町村によって保険料が異なりますが、例えば東京23区であれば、年間上限金額は89万円です。東京都弁護士国民健康保険組合の場合、独身で40歳未満の場合の年間の保険料は14万8千円なので、市区町村の国民健康保険との差額は、年間72万2千円になります。協会けんぽの場合の年間上限は166万8千円で、東京都弁護士国民健康保険組合の保険料との差額は、実に152万円にもなります。なお、雇用されて協会けんぽに加入している場合は、事業主が保険料を半額負担するため、保険料の自己負担額の条件は82万4千円であり、市区町村の国民健康保険と近い条件になります。

また、東京都弁護士国民健康保険組合は、東京ディズニーリゾートのパークチケット(入園券)が1,500円で年に一人につき1枚購入できるので、弁護士の家族によく利用されているようです。

東京都弁護士国民健康保険組合に加入するデメリット

東京都弁護士国民健康保険組合に加入するデメリットとしては、次の手当や免除措置がないことが挙げられます。

  • 傷病手当金
  • 出産手当金
  • 育児休業中の保険料免除措置

しかし、保険料の差額と比べて、これらの手当等は低額でしょうから、東京都弁護士国民健康保険組合に加入した方が得でしょう。

東京都弁護士国民健康保険組合に加入するには?

東京都弁護士国民健康保険組合への加入には、所属する弁護士会と住所地に制限があります。それでは、「東京都」と冠するとおり、東京三会に所属する弁護士でなければならないのでしょうか。東京都に住んでいなければならないのでしょうか。
実際の加入要件はそれよりも緩やかです。まず、加入が認められる弁護士会は、東京三会、神奈川県弁護士会、千葉県弁護士会および埼玉県弁護士会です。そして、住所地は、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県の一部(水戸市、取手市、土浦市およびつくば市)、静岡県の一部(三島市、浜松市、静岡市および駿東郡長泉町)、群馬県高崎市、山梨県北杜市ならびに愛知県刈谷市です。刈谷市から一都三県までは結構距離がありますが、実際に、刈谷市に住んで神奈川の事務所に通勤している弁護士もいるのでしょうか。現実的かどうかはさておき、制度としては、そういったことも認められているようです。

この所属弁護士会と住所地の要件を満たせば、弁護士でも事務員でも東京都弁護士国民健康保険に加入することができます。ただし、弁護士法人化する場合は注意が必要です。弁護士法人化すると原則として協会けんぽへの加入することになります。アソシエイトや事務員も含めて、皆で協会けんぽに加入することになります。法人化後も引き続き東京都弁護士国民健康保険組合へ加入し続けるためには、法人の設立後14日以内に、「組合員法律事務所変更届(弁護士法人用)兼健康保険適用除外承認申請書発行依頼書」を東京都弁護士国民健康保険組合に提出することで、引き続き東京都弁護士国民健康保険組合に加入することができます。

東京都弁護士国民健康保険組合について不明な点は、同組合にお尋ねください(問い合わせ先:03-3581-1096)。