弁護士が転職時に容易に書類審査を通過するための魅力的な書類の書き方

転職を効率よく成功させるための第一関門として、書類選考が用意されています。
中には「履歴書」というキーワードを聞くだけで、新規登録採用時の苦い思い出が蘇る人もいるのではないでしょうか。

それでも、転職をするためには書類で自身をアピールする必要があります。
職務上必要な書面であればともかく、自分のことを書面にすることに対して苦手意識を持っている人もいるでしょう。

そこで今回は、採用担当者が、あなたを魅力的な人物だと思えるテクニックを伝授します。

書類の種類と重要性

転職の時だけではなく、新卒やアルバイトの採用でも必要不可欠となってくる書類、転職経験が今までにないという方にとっては、何を提出すれば良いのか迷いどころでしょう。

企業によって指定している書類は異なりますが、ここでは一般的に重要とされている2つのものに関してご紹介します。

(1)書類の種類

転職活動をする際に必要な書類が何かを知っていますか?
採用を受ける企業によっても異なりますが、一般的には「履歴書」と「職務経歴書」の提出を求められます。

実際にこれらがどのような役割を担っているのかを確認していきましょう。

①履歴書

新卒やアルバイトの採用でも使ったことがあるかと思いますので、書き方に関してはそこまで問題はないかと思います。

フォーマットは市販されているもので構いませんが、こちらで用意したテンプレートをご利用されても構いません。

履歴書ダウンロード

②職務経歴書

初めての転職で、多くの人が苦戦するのが職務経歴書です。
履歴書は学歴や職歴を時系列で羅列したものであり、自分の情報を伝えるための書類です。

一方で職務経歴書は、今までどのような仕事をしてきたのか、スキル、協調性や成果への姿勢、実績など自分のキャリアを書面上で説明していくものです。

決まった書式がないため、自分のオリジナリティを発揮することができます。

(2)書類の重要性

転職活動における書類選考通過率は、新規登録時と比較しても高いと言われています。
それでも多くの人が次のステップに進めるわけではありません。

特に転職活動の場合は、受ける人の年齢やキャリアは多種多様です。当然、企業側も華々しい経歴を持っている人と接触したいと考えます。そして経歴が浅い人にとって、書類は自分をプレゼンする場でもあります。

どれだけ自分が企業にとって必要な人材なのかをアピールしましょう。

書面で見られるポイント

転職活動時に提出する書類「履歴書」と「職務経歴書」では、採用担当者がチェックするポイントは異なります。実際に書類を作成する時は、それらを理解することが大切です。

どのような内容が求められているのか確認していきましょう。

(1)履歴書

基本的に自分の情報を羅列して伝えているため、履歴書でオリジナリティを発揮することはできません。そこで応募事項との差異がないか、必要事項がしっかりと記載されているかを確認しています。

具体的には以下のポイントに気を付けましょう。

  • 学歴や職務経歴が評価でき応募先と相関性があるか
  • 応募企業への思いが強いのか
  • 転職回数から組織適応力に問題がないか
  • 希望給与などに差異はないか

(2)職務経歴書

転職活動において、面接に進めるか否かは職務経歴書にかかっていると言っても過言ではありません。単純に自分のキャリアを説明するだけでは意味がありません。

転職希望先に入社してから、自身の能力がどのように発揮されるのかを具体的に記載する必要があります。

  • 実際に求めている実務能力を果たしているか
  • プレゼン能力を備えているか
  • 自身の強みを自覚しているか
  • 記載内容に信憑性があるか

履歴書の記載例と具体的な記載方法

転職活動の場において職務経歴書の提出を求められた時、法律事務所・企業側は履歴書をあまり重要視してはいません。

それでも先述したポイントを中心に、採用担当者が知りたいと思える内容が書かれていなければ、書類通過することは難しくなってしまいます。それを避けるためにも、履歴書の記載例と具体的な記載方法を学んでいきましょう。

近年ではパソコン書きや専用のフォーマットでOKという法律事務所・企業が多いですが、手書きでの提出が必要なケースもあります。

また、各欄の書き方ポイントは以下の通りです。

①提出年月日

郵送もしくは持参する日を記載します。

②写真

ビジネスに最も相応しい格好で、髪型にも気を配ります。
第一印象に大きく影響を与えるものであることを忘れないようにしましょう。

③学歴

義務教育は卒業年次のみで大丈夫です。
高校・専門学校・大学に関しては、入学・卒業年次だけでなく学部・学科まで記載します。

④職歴

原則としてすべての入社・退社歴を記載します。
社名だけでなく、配属部署まで書くことで、職務内容がアピールできます。

⑤免許・資格

仕事に関連しないものでも、すべて記載します。
現在取得に向けて勉強中のものがあれば、それについて書いても大丈夫です。

⑥希望条件・特技

自己アピールに関しては単なる箇条書きで終わらせず、具体的な数字を表して記載します。
また自分に何ができるのか、それがどのようなメリットをもたらすのかに関しても伝えましょう。

履歴書のテンプレート

職務経歴書の記載例と具体的な記載方法

重要なことのため何度もお伝えしますが、職務経歴書の存在は転職活動において非常に重要です。学生とは違いある程度のキャリアを持っているあなただからこそ、記載できる内容があるはずです。

特に初めて書くという人にとって、どのような内容が求められるのか判断が難しいところでしょう。そこで、記載例と具体的な記載方法をご紹介します。

(1)雛形兼記載例ダウンロード

以下より雛形と記載例を兼ねた書式をダウンロードできます。

一般民事法律事務所用・企業法務法律事務所用 雛形兼記載例

(2)具体的な記載方法

職務経歴書に記載する内容としては、履歴書に書ききれなかった内容をより詳細な情報を法律事務所・企業側にアピールすることです。

フォーマットには決まりがないため、自由に採用担当者に対してあなたを理解してもらうことができます。一般的にはA4サイズの白い紙を縦に使用して、一目で内容がわかるようにまとめていくことが大切です。

より具体的な情報量が求められますが、分量が多くなっても読みにくくなってしまいます。
2、3枚以内にまとめましょう。各欄のポイントは以下の通りです。

① 配属・職務

入所・入社や配属、移動などの業務経験をまとめ、他にも勤務していた企業の情報、昇進・昇格があった場合は書き添えをする。

②業務内容

具体的にどのような業務を行っていたのか、資格取得や個人で行っていた自己啓発なども記載することで、自己アピールにも繋がります。

③資格・免許等

弁護士登録のタイミングや、弁護士会で担当している委員会等を記載します。

④活かせる経験・知識・能力

英語などの語学が得意な場合は記載します。
また、「英文契約書の作成可能」「英文契約書のチェック可能」など具体的なスキルも記載できる。

⑤著書・論文・講演実績

著作物、論文、講演実績等あれば、それぞれ分けて記載します。

著作物は書籍名、出版社、出版日付を記載します。論文であれば掲載された雑誌等を紹介します。さらに講演実績は、主催者や講演場所、参加者数を記載するようにしましょう。

⑥自己PR

ここでは特に自信がある業務内容などを記載します。「②業務内容」などの部分と一部重なっても強調したい分野があれば記載しておきましょう。その他、マネージメント経験などあれば記載しましょう。

また、業務などのスキル面以外で、パーソナリティは採用側が気になるポイントです。
パーソナリティが分かる部分も記載しましょう。具体的な記載例としては以下の通りです。

【協調性・誠実性】

・私は、周りと協調性をもって、どんな事案にも粘り強く取り組むことができます。 また、クライアントの満足度を常に考え、スピード感をもって事案に対応すること、 クラ イアントに対する説明、報告をしっかりと行い、 後々トラブルとならないように慎重な対応 をすることを心がけています。

【傾聴力】

・私は、事件処理を行うにあたり常に 「依頼者 意見にじっくりと耳を傾ける」ことを大事にしてまいりました。 特に家事事件で 依頼者が感情的になっている場合にも 声に耳をじっくりと耳を傾けることで見逃していた, 法的に意味 ある事実を発見することも多々ありました。

【チャレンジ精神】

・民事事件の経験を通じて弁護士としての総合力を磨いていくことは勿論、 活動領域を増やし、顧客開拓等も積極的にしていきたいと考えております。 実戦を通じて自分自身が成長していける過程にやりがいを感じており、 刑事事件に限らず、あらゆる分野 に興味関心があります。

⑦志望動機

なぜその事務所の志望したのかを記載します。
以下のあたりを記載するとよいでしょう。

  • 自身の経験とリンクさせる(交通事故に遭った際に弁護士に助けてもらった経験がある。そのため交通事故に積極的に取り組む貴事務所を志望するようになった、など)
  • やりたいこととリンクしている(今後企業法務に積極的に取り組みたいと考えているので企業法務に強い貴事務所を志望するようになった、など) 憧れの弁護士がいる

一般的な書類選考通過率はどのくらい?

新卒採用時は企業数に対する選考希望者数が圧倒的に多かったため、書類選考を通過することも難しかったのではないかと思います。確かに転職の場合は採用する企業数が減ってしまいますが、応募者数は比較的少なくなります。

新卒の場合は書類選考通過率が15%などと言われていますが、転職ではこの数字がもう少し高くなる傾向にあります。

経歴のマッチ度や他候補者数との兼ね合いもあるため、あまり気にしても仕方ありませんが、一般的には30~40%程度の通過率であれば良い方だと言われています。この数字が上がっていくほど、対象法律事務所・企業の選別が上手くできていると言えます。

しかしながら、逆に通過率が20%未満など極端に低くなってしまっている人は、採用側とのズレが生じていることが考えられます。

必要に応じて対象企業を見直しましょう。

エージェントを利用すれば書類の書き方の相談に乗ってくれる

履歴書や職務経歴書といった書類は、自身が携わってきた仕事の実績などを反映させる役割を果たしています。

そして、そこでどれだけ自分をプレゼンできるかが重要となってくるのですが、記載する時の一番のポイントが、それらを客観的に見て伝わるかどうかです。

そのためには誰かにチェックしてもらうことがベストなのですが、知識が乏しい人に確認してもらってもあまり意味がありません。

そこでおすすめしたいのが転職エージェントの利用です。その多くが転職サポートの一環として応募書類の添削を行っています。本当にこれで良いのか?という疑問も、プロの目線から見てもらえるから安心ですよね。

中途採用の場合は、既に社会人経験があるだけに、書類のレベルにも高いハードルが設けられることがほとんどです。

嘘の経歴を記載することはご法度ですが、自分を華々しく魅せるためにも、転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

実際に弁護士が転職をする際、最初の関門でもある「履歴書」や「職務経歴書」を作成するには、ある程度の知識と経験が必要です。

特に今回の転職が初めてという人にとって、これらは非常にハードルが高く思えるのではないでしょうか。

書類選考通過率を上げたい、もっと効率よく転職活動をしたい人は、転職エージェントを利用してみてくださいね。