コロナ禍における転職活動

※この記事は2020年4月28日時点のものです。

本記事にたどり着いていただきありがとうございます。 今年のお正月、まさか半年も経たず世界が一変するなど、予測できた人など果たしていたのでしょうか。

私自身、今思えば、好きな時に外出して、好きなものを食べて仲間と語らいながらお酒を飲む​、​という日常の有り難さを当たり前に感じ、生きていたのだなと痛感させれている日々です。

この数週間、転職をお考えの弁護士の方、採用をお考えの事務所・企業様から、今の弁護士転職・採用状況はどうですか、というご質問を沢山頂いています。

結論から言えば、我々人材紹介会社(エージェント)にも分かりませんというお答えをする事が誠実だと思い、率直にお伝えしています。

ただ、いくつかの特徴のようなものもあり、今後の皆様のキャリアについてのお考えの参考になればと、本記事の筆を取りました。

​※​2020年4月の状況が前提となります。今後勿論変化していくとは思います。

​採用市場について 求人動向

「​インハウス求人は関西を中心に全体的に停滞、事務所求人は二極化​」​

皆さん、​今の採用市場については​一番気になるところかと思います。 ​上記したように、​企業の求人(インハウスロイヤー)については早速、影響が出てきています。 関西の求人では30%程度(※弊社取扱求人調べ)が求人停止(見直し)となっています。

一方、事務所求人では同10%程度が停止となっており、大幅な採用ニーズ低下には至ってないようです。 また、事務所においては、停止とした殆どの事務所が企業法務専業の事務所であり、民事領域も取り扱っている事務所については、 逆に相談件数が増えている事務所も多く、採用を強化したいというご相談も受けています。 その殆どが、債務整理、破産、離婚と、世相を表す分野での受任件数が増加となっているようです。

​現在活動中の方に起こっていること

「選考はオンライン中心、登録替えができず、入社(所)日が後ろ倒しになっている」

現在、転職活動をされている方にとっては、このまま続けても良いのかというご不安もお有りかと思います。 弊社にてご支援している方に共通していることは、企業、事務所とも入社(入所)日が後ろ倒しになっていることです。

報道等でも皆さんご承知のように、現在、インハウス・事務所ともに在宅勤務、リモートワークを導入しており​、入社受け入れができないという状況が起こっています。

また、弁護士会をまたぐ転職の際は、弁護士会の登録替えが必須ですが、現在弁護士会の登録替え申請ができない状況になっており、入社してもすぐに業務に就けない等の理由から、入社(入所)日を6月以降にしてほしいという要望がとても多く見られます。

選考についても、殆どの企業・事務所問が、直接の面接ではなく、オンライン等での面接へ切り替えています。 緊急事態宣言前は、事務所の多くはオンライン面接に否定的だったのですが、宣言後は導入する事務所が増え、当初は戸惑いもあり進めていた事務所においても、慣れてきたこともあり、「今まで遠隔地にいる候補者の面接に手間がかかっていたが、オンラインが普通になれば選択肢が広がる」などの意見もあり、この危機をチャンスと捉えているところもあります。

​今動くべきなのかどうか

「転職をしようと考えた背景にある動機、解決したいことによる」

「無理に勧める人材紹介会社(エージェント)は使わない」

ここまでお読みいただいた方は、「じゃあいつ活動すれば良いのか」「今は動くべきなのかそうではないのか」とお感じになる方もいるかと思います。 我々としては、「無理にはお勧めしません。転職により解決したいことが、今の環境では解決しないのであれば、今動くことはマイナスではないと思います」とお伝えしています。

事実、2ヶ月前に比べ、求人環境も混沌としています。一方、各企業、事務所の採用担当の方とお話して感じることは、「今できることは、やる」というスタンスです。過去のリーマンショック時もそうだったのですが、この時期だからこそ採用すると、採用を継続した企業・事務所は、結果その後、勿論すべてではないのでしょうが業績は伸びました。

コロナショックは、リーマンショックを超えると言っている経済学者の方もいます。ただ、リーマンショックと根本的に違うのは、コロナショックは、経済活動の歪が弾けた構造的な不況ではないということです。経済全体が赤信号で一律に停まっている状況で、必ずどこかのタイミングで、グリーンライトに変わるのだと思います。 その時に動くのも正解だと思いますし、その時に新たな環境にいてスタートを切るのも正解だと思います。

大切なのは、みなさんが転職をされようとお考えになっている背景です。「まだ今の環境で得られるものが十分ある」という方は、無理に今を活動時期にする必要はないと思います。「ボスとの相性が合わず、仕事に集中できない」「単一分野の経験しかできず自身の幅が広がらない」「兄弁姉弁もおらず、自身のやっていることや書面が正しいのかも分からない」というような思いが背景にあるのでしたら、それは、この危機云々ではなく、青信号になったあとも状況は同じなのかも知れません。

ただ、その危機意識を、人材紹介会社(エージェント)のような業者から不要に煽られる必要はありませんし、それは自発的な転職活動ではありません。

最後に

ここまでお読みくださりありがとうございます。

我々、弁護士ドットコムキャリアも、弁護士の皆様の転職をご支援している人材紹介会社(エージェント)のいち業者です。 ただ、この混乱に乗じて、お問い合わせくださった先生方のキャリアを無理に変えるようなことは一切致しません。 それは、この時期だからではなく、弊社で平時から大切にしてるスタンスです。

不安な時期は、まだ続くかと思います。ただ、ご自宅におられ、自身との対話の時間を持ちやすいこの時期だからこそ、

「ちょっと先の皆さんのキャリア」 「転職によって改善したいこと」

について考えてみてください。弊社でよければ、いつでもそのご相談についてお気軽にお問い合わせください。 まずは、皆さん自身、そして皆さんの大切な人の健康を第一にお過ごしください。

一緒に頑張りましょう。