弁護士の年収や報酬・給与の現実や平均分布

弁護士の年収と一口に言っても、国際弁護士なのか、大手の事務所なのか独立開業した弁護士なのかといった差だけでなく、知財を主として行っている、企業内の法務を担当する弁護士など仕事内容やステージによって弁護士の報酬や給料の現実は異なります。とはいえ、やはり気になる弁護士の平均年収について報酬額の分布や給料の中央値を調査しました。平均年収の推移だけでなく、それぞれの立場における弁護士の年収への本音も垣間見えます。

弁護士の平均年収の推移

弁護士の収入分布(2014年)

上記は日本弁護士連合会によって2014年に全会員を対象に実施された弁護士実勢調査における「弁護士の収入分布」のデータです。このデータで一番多いのは年間の収入が2000〜3000万円で15.44%、次いで1000〜1500万円で15.32%、3000〜5000万円が13.19%となっています。

弁護士の収入の平均値

上記は同じく弁護士実勢調査による「弁護士の平均収入の推移」を表しています。このデータでは、2006年における弁護士の平均収入は3620万円でしたが、2008年には3389万円、2010年には3304万円、2014年には2402万円と減少しています。

昨今、弁護士の平均年収の低下に関しておおげさに話題となることもありますが、上記ふたつのデータをご覧いただければわかる通り、収入の平均値は下がっているとはいえ、一般的な収入と比べると依然高い水準にあります。

収入の平均値が下がっている原因としては、ノキ弁(事務所のスペースを貸してもらう弁護士)・即独(最初から自宅などで独立する弁護士)・携弁(携帯一本で仕事を行う弁護士)が増えたことから、低収入の弁護士数が増加したことが挙げられるでしょう。

しかしながら、弁護士の収入分布図の通り、高収入の弁護士も数多く存在していることから、稼げる弁護士と稼げない弁護士の二極化が進んでいると言えるでしょう。

ステージ別の弁護士の年収

経験年数別弁護士の平均収入

上記は経験年数に応じて弁護士の平均収入がどう推移していくかについて表したグラフです。当然ながら5年未満がもっとも低く796万円で、そこから右肩上がりに年収は増加していき、もっとも年収が高くなるのは30~35年時点で、4750万円となっています。

企業内弁護士の年収や待遇

全弁護士のうち、4.5%は企業で働くインハウスロイヤーとも呼ばれる企業内弁護士です。近年企業からの需要の増加に加え、「ワークライフバランスの確保」や「現場に近いところで働きたい」といった理由から、企業内弁護士としての道を選択する弁護士が増えています。

企業内弁護士の年収分布(2016年)

上記のグラフ及び数値は日本組織内弁護士協会によって実施された企業内弁護士アンケートの結果を元に作成・計算した企業内弁護士の年収分布を表したグラフです。500~750万円が30.5%ともっとも多くなっています。なお、2016年の企業内弁護士の平均年収は1143万円となっています。

企業内弁護士の勤務時間は9〜10時間が38%ともっとも多く、次いで8〜9時間の31.8%と、10時間未満が70%を占めています。労働基準法が適用になることから、法律事務所と比較して勤務が短時間になり、ワークライフバランスの確保がしやすい環境といえるでしょう。

また、弁護士会費は84.2%の割合で所属先が負担しています。その他、有給休暇制度や社宅制度、年金制度なども所属先の規定に従うため、福利厚生の充実した職場が多いようです。