弁護士ドットコムキャリア

40代の法務の転職活動 – 付け焼き刃の準備よりも、今すぐ一歩を踏み出すことが成功への秘訣


就業規則の整備から契約書のリーガルチェック、人材の流動化やリモートワーク推進に伴う情報漏洩対策、そしてコンプライアンス体制の強化まで、一昔前と比べると法務の役割は遥かに大きくなっています。特に近年はパンデミックや紛争が起こり、不安定な世界情勢の中でも強固な組織をつくり上げるには法務の力が不可欠です。
その証左として、法務の中途採用に力を入れている企業が増えています。即戦力を求める企業の増加によって40代の法務ニーズも高まっていますが、一般的に40代の転職活動は苦戦するイメージもあるはず。そこで、法務人材の転職支援を数多く手がけてきた弁護士ドットコムキャリアコンサルタントの井上に、転職市場の実情とアドバイスをもらいました。

「若手」と「ハイスペック」に二極化する法務の転職市場

法務人材の転職者は40代以上が30~40%を占めています。転職サイトのようなオープンな募集ではなく、企業がお目当ての人材を直接スカウトするダイレクトリクルーティングが増え、経験豊富なハイクラス層が転職しているからです。

法務は専門性が高い職種なので、営業や事務といった一般的な職種に比べると求人数自体は少ないです。
現在はIT企業が法務部門の強化に力を入れていますが、IT企業は社員も経営層も平均年齢が若く、部長クラスでも30代が中心という会社も少なくありません。そのような組織体ではそもそも40代を求めていないので、勢いのあるIT企業ばかりを狙って転職活動を進めると苦戦してしまいます。
一方、名のある大手企業はハイスペックの法務人材を求めています。具体的にはスペシャリストとしてのスキルと語学力です。

法務部門を強化したい企業は多いものの、人材ニーズとしては「若手」と「ハイスペック」に二極化しているのが実情。それでも、『弁護士ドットコムキャリア』では他のエージェントでは対応できないような案件を多く手がけていますし、1社も紹介できないケースはないので安心してください。

食わず嫌いをせず、まずは話を聞いてみる姿勢が大切

40代で転職活動をはじめた方のほとんどが大手上場企業を目指します。収入アップや充実した福利厚生を求めて大手企業への転職を考えるのは当然のことでしょう。ただ、なぜその企業に入りたいのか紐解いていくと、大手よりもこれから事業拡大に挑む企業の方がパーソナリティとマッチしていることがあります。
自身の可能性を広げるためにも、あまり知らない企業だからと敬遠するのは良くありません。どこかにご縁があるかもしれないと考え、まずは採用担当者から直接話を聞いてみることをオススメします。

40代になれば、積み重ねてきたキャリアや実績に自信がある方ほどプライドもあるでしょう。ただ、プライドを持つことと固定観念や偏見を持つことは違います。転職活動を良い機会と捉え、どんな企業で、どのような仕事に携われば満足度が高まるのか見つめ直してください。
コンサルタントや採用担当者のような他人の意見も受け入れる柔軟な姿勢があれば、40代でも転職は成功します。

尚、転職を繰り返してきた方は転職理由を一つひとつ職務経歴書に記載しておくのが望ましいです。職務経歴書自体に転職理由を書く欄がないため普通は記載せず、面接で問われたら説明する程度だと思います。しかし、転職回数が多いといまだにネガティブに受け取られることが多いため、興味の移り変わりやキャリアアップなどポジティブな理由で転職したと事前に伝えておけばフラットな状態で面接に挑めます。
また、面接ではこれまでの経験と共にコミュニケーション力をチェックされます。法務は社内の各部署と関わるポジションだからこそ居丈高な態度は控えましょう。

英語力があれば、法務の市場価値は跳ね上がる

企業のグローバル化に伴い、最近は「英文契約書を読める法務担当者」が最もニーズが高いです。
英語ができるだけで市場価値は跳ね上がり、求人数も年収幅も一気に上がります。中長期的に転職準備をしようと考えている方はぜひ語学力を身に付けてください。いま勤めている企業に海外拠点がなく英文契約書の読解経験もない、という方もいるでしょうが、実務経験がなくてもTOEICの点数やコミュニケーションスキルでカバーできます。TOEICが700~800点レベルなら可能性が大いに広がるので、英語力の維持向上に力を入れてください。

英語力のある法務人材がそもそも少ないため、企業側も「希少な人材」と認識しています。そのため年収を高くして囲い込み、転職市場にはなかなか出てきません。だからこそ、これから転職する方に注目が集まっており、大きなチャンスを掴めます。

逆に、ニーズが低いのはマネジメント力です。これは、ほとんどの企業の法務部門が少人数のためです。それよりも語学力やIPO経験などスペシャリストとして活躍できるスキルが重宝されます。

転職活動でも、40代になって初めて見える景色がある

時折、「いまの職場に不満はあるけど転職するほどではないような気がして、どうしようか悩んでいる」という方とお会いすることがあります。もしかすると、この記事を読まれている方の中にも同じように思っている方がいるかもしれません。コンサルタントの立場からアドバイスをするなら、その状態が一番良くありません。できれば、すぐにでも転職活動を開始してください。

40代後半になると50歳がチラつきはじめます。50歳間近となれば長期就業が望めないため企業も採用に躊躇します。40代は1年ごとが勝負です。そして、40代には仕事の実績以上の準備はありません。ゼロから語学習得に励むような付け焼き刃の準備をするくらいなら、いますぐ動いた方が得策ですし、選択肢も多くなります。
自分が転職することを考慮して他の企業を見てみると、その企業ならではの良さに気付きますし、同時に現職の企業の良さも再確認できます。転職活動をした上でいまの会社で働こうと決めたのなら、もやもやした思いも晴れ、仕事に身が入るはずです。

最後に、これまで多くの法務人材の転職支援に携わってきましたが、40代は社会人になっていろいろな経験を積み、まだまだ第一線で活躍できる年代です。だからこそ40代になって初めて見える景色があると感じています。自分の経験やスキルを活かせるか見極め、飛躍のために転職するも良し。改めていまの会社で頑張る決意を固めても良し。はじめる前から大事と捉えず、フットワーク軽く動いてみてください。何気なく出したその一歩が、より明るい将来へとつながっているはずです。

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