弁護士ドットコムキャリア

法律の知識や経験を活かすべく、パラリーガルから企業法務へ転職


法律の知識や経験を活かすために、企業法務へのキャリアチェンジを考えるパラリーガルは少なくありません。今回ご紹介する20代女性もその1人です。同氏は全国に支店を展開する大規模法律事務所でパラリーガルとしての経験を積んだ後、企業法務を志して転職を決めました。今回は、パラリーガル時代に抱えていた葛藤や、転職の際に軸としていた考え方などについてお聞きしました。

一般企業からパラリーガルへの方向転換

——法学部を卒業後、大手物流企業の営業職として就職されました。当時はどのような業務に携わられていたのでしょうか。

国内製造業のお客さまの貨物を海外へ送付するにあたって、船や飛行機を利用するための手続きなどを行っていました。海外とのやりとりも多く、深夜や早朝対応が必要で、自分にとっては体力的・精神的な負荷が大きかったため転職を考え始めました。

——一般企業から弁護法人のパラリーガルは大きな方向転換だと思います。

その当時考えたことは、少しでも自分の経歴や専門性を活かせる仕事に就きたいということでした。大学の同期が司法試験に合格していた時期と重なっていたこともあり、法律関係の仕事を探した結果、パラリーガルの道を進むことに決めました。

パラリーガルとして顧客と向き合うなか、非弁という障壁にもどかしさを感じるように

——パラリーガルとしてどのような業務を担当されていましたか。

損害賠償請求事件を中心に担当していました。弁護士による相手方との交渉結果を依頼者の方に報告したり、その後の対応の意向を確認したり、その他一般的な事務なども含め幅広く対応していました。

——パラリーガルとして最後の1年間は上長の仕事もされていたそうですね。

一パラリーガルとして案件に対応するというところから、同じチームのパラリーガルや案件をまとめる側の立ち位置に変わりました。具体的には、日々ご依頼いただく新しい案件について、その特性や依頼者の属性、お人柄などを確認したうえで、弁護士やパラリーガルをアサインしていくという仕事でした。新卒社員や中途入社社員のOJT業務なども担当していました。

——そうしたなか、転職を考えられたきっかけは何だったのでしょうか。

上長になる前からですが、法律事務所に在籍している限りは非弁行為に気をつけながら仕事をしなければならないことのもどかしさを感じていました。普段の仕事を通して法律の知識や経験が身についていく一方で、それを組織に還元していくためには立場上限界があります。自分としても成長が止まってしまう危機感を感じ、より成長できる環境に身を置きたいと思うようになりました。企業法務であれば、パラリーガルとしての経験を活かせるうえに、それまで感じていたもどかしさを解消していけると考えました。

コンサルタントとともに志望動機の言語化に取り組む

——弁護士ドッドコムキャリアのことはどのように知りましたか。

複数の転職サイトに登録をしているなかで、オファーをいただいたのがきっかけだったと思います。一般的な転職サイトでは法務の求人があまり多くないうえに、私自身、法務職を経験したことがあるわけではなかったため、企業法務の具体的な仕事内容や実態など、基本的な情報も含めて提供していただくという点を弁護士ドットコムキャリアには期待していました。

——転職活動を進めていくなかで、心がけていたことはありますか。

ミスマッチを防ぐことが重要だと考えていたので、具体的な業務内容から、職場環境、条件面まで、エージェントのコンサルタントの方や面接担当者に詳しく聞くようにしていました。

——ミスマッチと判断する基準はどのあたりに設定されていましたか。

入社を後悔してしまう原因の1つに、人間関係があると思っています。ただ人は選べないですし、入ってみないとわからないところも大きいです。特に今回は、企業法務の仕事をしたいという明確な目標を持っての転職なので、人間関係にはなるべく左右されたくないという思いがありました。そこで、仮に自分と合わない人がいたとしても、社内で問題解決できる規模の大きな企業を考えていました。また、今回は自己成長を目的とした転職なので、努力して結果を残せば評価してもらえる場や仕組みあるかどうかという点も重視していました。

——弁護士ドットコムキャリアのコンサルタントと対策を練ったことはありましたか。

面接対策をしていただきました。候補企業や法務への志望動機については、私のなかで考えがうまくまとまらなかったり、言語化できなかったりした部分もあったので、面接でしっかり伝えられるよう、コンサルタントの方と一緒に話の道筋を立てていきました。面接の経験はあまりないうえに久しぶりだったので、とても手厚くサポートしていただきましたね。

——今回入社された企業に決めた理由をお聞かせください。

先ほどお伝えしたように規模感の条件を満たしていた点と、さまざまな業務ができる環境に身を置けそうだったという点が大きいです。また、面接官の方々が入社後一緒に働く法務部門のメンバーで、この方々とであればやっていけそうと感じたことも決め手となりました。

パラリーガルのキャリアは多様。自分の気質にあわせた道を選んでいく

——現在は研修中ということですが、新しい会社で過ごされてみていかがですか。

メンバー個々のレベルが高く、これから大変そうだという気持ちもある一方で、学べる部分はかなり多く、入社前に期待していたとおり成長できそうな環境だと感じています。

——今後のビジョンについてお聞かせください。

なるべく早く法務として一人前になりたいので、まずは任された仕事をしっかり遂行できるようになっていきたいです。また転職活動時から想定していたとおり、扱う案件の幅はかなり広いです。それらに対応していくための経験を1つひとつ積み重ねていきたいと考えています。

——パラリーガルから企業法務へのキャリアチェンジを検討されている方にアドバイスがあればお願いします。

企業法務として働きはじめたばかりなのでどこまでアドバイスになるかわかりませんが、法律事務所で扱っていた事件や関連する法律の知識や経験は、法務職でも活かしていけると思っています。パラリーガルは、多くの案件を効率的にさばいていくことが求められるため、法律的な観点から1つひとつの案件をじっくり深く考えられる時間はとりづらいかもしれません。ただ、なるべく法的に考える習慣を付けておくことで、法務職でも経験を活かしやすくなると考えています。

——パラリーガルのキャリアとしては、法律事務所で出世していくという選択肢もありえると思います。多様な道があるなか、どのようにキャリアを考えていけばよいでしょうか。

仕事をするうえで自分が何を大事にしているかによって変わると思います。パラリーガルはやはり弁護士の補助としての性質が強いため、裏方気質の方であれば長く続けられる魅力的な仕事です。弁護士の業務が多様であるぶん、それに伴いパラリーガルの業務も幅広くなるため、パラリーガルの仕事自体はおもしろい部分もたくさんあります。また、私の前職の場合は、パラリーガルとして管理職になるという道もありました。自身の志向や気質、待遇面なども考えて、自分にあった道を選んでいけば良いと考えています。

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