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アソシエイトの一部から強く反対されたという事務所の名称にも、最初の文字にこの行動指針を示す「賢」という文字が使われています。
まずは勉強をして賢く、そして当然に誠実であれ。その姿勢は紛争でも堅持され、奇襲攻撃なども良しとせず、あくまでも知識を武器に正々堂々と戦うことを求めます。なぜ、このようなクラシカルなスタイルを持つようになったのか。代表弁護士の牧野誠司先生にお話しを伺いました。
——まずは牧野先生が『賢誠総合法律事務所』を開設した経緯を教えてください。
私は2006年に『弁護士法人 淀屋橋・山上合同』へ入所しました。入所当時から独立志向があり、その想いは早くから周囲にも伝えていました。
独立の動機は、自分の友人をはじめ、自分の好きな人と一緒に働きたいという、ある意味でわがままな思いにありました。『弁護士法人 淀屋橋・山上合同』の先生方やスタッフの皆さんも素晴らしい人たちばかりで、私はとても慕っていましたが、さすがに、私自身が私の友人を採用するとか、パートナーにするというような勝手なことをするわけにはいかないと思っていましたので。
そして、2010年に独立しました。『賢誠総合法律事務所』の売上のメインは企業法務ですが、これは『弁護士法人 淀屋橋・山上合同』で企業法務のノウハウを学ばせてもらったおかげです。
——事務所名の「賢誠」という文字にはどのような想いが込められているのでしょうか?
弁護士ご依頼者が報酬を得られるのは法律知識を有しているからです。人間力やメンタルで弁護士が優れているというのは誤った驕りでしかありません。
だからこそ、弁護士は知識を蓄え続けなければならない。こうした考えを「賢」という文字で示し、その上で人として誠実であるのは当然の前提であるという考えから「誠」の文字を使いました。
——行動指針の1番目には「虚飾を退け、ただただ法と法実務の知識経験を集積すること」と書かれていますが、これも「賢誠」に通ずるものです。
例えば、知識・経験の豊富な弁護士が見ればすぐに解決するような案件も、知識の乏しい弁護士が担当すると迷走するということは非常によくあります。
知識がないと、そもそも案件の方向性を間違うので、その弁護士がどれだけ時間をかけてもうまくいかない。知識がないから、苦境に立たされるのであり、知識があれば、そもそも苦境に立つ必要すらないということが多々あります。
要するに、知識を有することで依頼者だけでなく弁護士自身も幸せになれるのです。
——事務所を開設したのは素敵な人と働きたいから、知識の集積を求めるのは依頼者だけでなく弁護士に幸せになってほしいから、ということですね。
はい。確かな知識を持ち、正々堂々と戦うクラシカルな弁護士でありたいですし、この想いに共感してくれた人たちが集まっている法律事務所だと思っています。
——『賢誠総合法律事務所』は京都No.1の規模の法律事務所に成長しています。事務所としての得意分野は何ですか?
京都事務所はM&Aとスタートアップ投資・支援です。特にM&Aについては『モリソン・フォースター外国法事務弁護士事務所』でパートナーとして活躍していた日本人弁護士2名とアソシエイト1名の計3名が当事務所に移籍してくれました。
世界的な法律事務所のパートナーが私たちの規模の事務所に移籍するのは非常に異例のことだと思いますが、この3名が当事務所のM&Aを主導しています。
事務所の得意分野は企業顧問で、当所全体では約300社の顧問弁護士を務め、そのうち私は140社程度を担当しています。
——企業の顧問弁護士を務める上で心掛けていることはありますか?
各企業の事情に寄り添いながら法務部をサポートすることです。企業ごとに業界も規模も組織編制も違うので、画一的な対応では必ず不備がでてきます。一つひとつの企業に寄り添うことで弁護士や事務所への満足度は高まりますし、いまも毎月3社ほど顧問企業が増えています。
——企業法務以外で力を入れている分野はありますか?
離婚・相続の分野では日本トップクラスになることを目指しています。
富裕層の離婚・相続では数十億円が動くのも珍しくないため、この分野でスタープレイヤーの弁護士を育てなければならないと感じていますし、同時に私自身がスタープレイヤーにならなければと思っています。
——事務所として急成長を遂げた今、課題はありますか?
急成長期にはどの企業や法律事務所も直面することかもしれませんが、事務所のエース人材に負荷がかかりすぎていることです。誰もが心身の健康を保ちながら働くためにも良好なワークライフバランスを保ちたいと考えています。
2010年の開設から13年間、健康面での特殊な事情がある場合やパートナーが独立したケースを除いては、弁護士も事務局も退職者がいません。引き続きスタッフが長く働き続けてもらう職場をつくっていきたいです。
——今後のビジョンを教えてください。法律事務所としてのブランディングを含め、海外展開などは考えていますか?
どんな領域においてもNo.1になると一気にブランドの価値が高まるので、「京都No.1の規模の法律事務所」という点は意識していました。
毎月顧問企業が増えているのもブランディングが成功している証だと思います。ただ、海外展開までは考えていません。海外の法律事務所にも信頼できる友人がいるので、国際的な案件ならその人たちと組めば良いですから。
いまは規模の拡大よりも所属弁護士の専門性を高めることに力を注ぎたいです。若い司法修習生と話すと、ほとんどの人が「民事も刑事もいろいろ経験したい」と言います。
——弁護士としての総合力をつけることで、活躍できる可能性を広げたいという方々も多いと思います。
その気持ちはわかります。私自身、企業の顧問弁護士や社外取締役をはじめ、メジャーリーガーの代理人や刑事事件、少年少女の少年事件案件など、さまざまな分野を手掛けています。しかし、それが弁護士として正しい姿かというと、違うと断言できます。
医療業界を例にするとわかりやすいですが、自分に脳腫瘍ができた時、どんな医師に腫瘍の摘出手術をしてほしいですか?
きっと、年間に100件200件と脳腫瘍の手術を行っている専門の医師に執刀してほしいと思うはずです。昨日は膝の関節の手術を、一昨日は泌尿器科の手術をしました、という医師に自分の脳腫瘍の手術は任せられないでしょう。
法律事務所のクライアントも当然同じです。M&Aでも相続でも、それを専門に取り組んできた弁護士に担当してほしい。だからこそ、弁護士一人ひとりが専門性を高め、自分の強みをつくらなければならない。専門家の育成が今後の目標です。
——最後に、転職を検討されている読者へのメッセージをお願いします。
すでに転職しようか迷っているのなら真剣に検討するべきでしょう。他の職業と比べるとある側面においては弁護士は資格で守られており、健全に働き、休み、きちんと収入を得ることができる仕事です。そうであるのに、今の給与や働き方が不健全であるなら、その事務所とご自身が合っていないのかもしれません。
また、一昔前のように一つの事務所で経験を積み、ゆくゆくは独立する、という道だけではなく、さまざまなキャリアを描ける時代です。従来の考え方に固執せず、自分らしく働ける場所を前向きに探してほしいと思います。そして、その場所が当事務所であればこんなに嬉しいことはありません。
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