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そのためには、不測の事態が起きた時だけ声が掛かる守りの弁護士ではなく、攻めの機能も持った経営パートナーとしての弁護士でなければならない。
この信念が多くのクライアントの共感を呼び、『弁護士法人フォーカスクライド』は企業のあらゆるライフルサイクルに対応できる弁護士法人へと成長を遂げています。
今回は、代表社員弁護士の佐藤康行先生に同法人の今後のビジョンや課題、これから転職する方へのメッセージをいただきました。
――佐藤先生は2016年に独立して『フォーカスクライド法律事務所』を開設し、2018年に『弁護士法人フォーカスクライド』へと改称しました。まずは独立までの経緯を教えてください。
弁護士になった当初は「子どもの権利」に興味があり、少年事件等も担当させていただきました。
ただ、最初から1つの分野に絞って”スペシャリスト”を目指すよりも、様々な分野を経験した上で最終的に得意分野を持った方が弁護士としては強いと考えていたので、まずは”ジェネラリスト”を目指すべく、大小様々な案件を最も多く経験できそうな事務所を選びました。自分なりに色々と調査した結果、大阪四大事務所が最適だろうと考え、またその中で最も相性が良いと感じた『弁護士法人 淀屋橋・山上合同』に入所しました。
仕事は面白く、人間関係も良好で、ずっとここで働きたいと思っていたのですが、入所2~3年目から自分のクライアントができると、顧問先の若手社長たちと話す機会が急激に増えていきました。
若手社長とは「組織」について会話を交わすことが多く、私も自分が考える理想の組織像について熱意をもって話していたら「それだけの情熱があるなら自分の事務所をつくった方が良い」と言われ、徐々に独立を考え始めました。
そして、4年半在籍し、2016年に『フォーカスクライド法律事務所』を開設した、という流れです。
――「フォーカスクライド」と屋号にしたストーリーについて教えてください。
前職の『弁護士法人 淀屋橋・山上合同』で、パートナー弁護士から一任された案件で勝訴的和解を勝ち取り、意気揚々とクライアントに報告したことがありました。
しかし、最上の結果だったにも関わらずクライアントの顔がどこか曇っていたのです。その表情が気になり、案件を任せてくれたパートナー弁護士に最終報告をした際、クライアントの表情についても話しました。すると、パートナー弁護士が次のような趣旨のことを話してくださいました。
「結果はよくやったと思う。しかし、この結果で依頼者の表情が曇っていたのなら、この結果は本当にクライアントが望んだものではなかったのではないか。君が『この道が正しい』と思い込み、一人で突っ走って勝ち取った結果ではないのか。クライアントを置いてきぼりにしていなかったか、今後のためにも、今一度振り返ってみてください。」と。
——勝ち取ることが全てではない。非常にインパクトのあるメッセージです。
「クライアントはすべてを話すとは限らない。また、時にはクライアント自身が本音に気付いていないこともある。だからこそ、弁護士が、意識的にクライアントの本音やニーズに焦点を当て続けなければならない。そうしないと心から満足する結果を引き出せないんだ。」
この言葉に私は衝撃を受けました。良かれと思い最上の結果を勝ち取ったのに、クライアントにとっては満足のいく内容ではなかったのですから。
他にも、例えば、離婚案件での「親権をどうするか」といったセンシティブな問題ではクライアントの心は何度も揺れます。弁護士からすれば「合理的に考えてこの決断しかあり得ない」と思っていても、人生は合理性だけで簡単に決められるものではなく、またクライアントの人生は離婚後もずっと続いていくからです。
その揺れる心に寄り添わなければ、弁護士の単なる自己満足のリーガルサービスで終わってしまう。今後も常にクライアントの本音に焦点を当てながら仕事を完遂することを忘れないよう、この事務所名をつけました。
――弁護士法人としてはどのような分野に強みを持っているのでしょうか。
私個人としては、人事労務とM&Aの分野に強みを持っています。人事労務の分野ということもあり、業界にあまり偏りはなく、様々な業界の顧問先があります(相対的に多い業界としては、医療・美容クリニックの業界と不動産の業界です)。企業の売上をつくる要素は様々ですが、全ての基盤に「人」があると考えています。人事労務戦略が企業の成長基盤となるため、特にこの分野に注力し、企業の成長をサポートできるよう日々尽力しています。
――組織を構成するのは人だからこそ、人事労務戦略に携わり企業の成長に伴走する、ということですね。企業間の紹介(リファラル)でどんどん顧客が広がっていく気がします。
顧問弁護士として企業の代表に紹介されると、ほとんどの方が「『何かあれば』私の会社にも支援をお願いします」と言います。でも、何かあった後では遅いのです。できることも限られます。これは「弁護士は守りの役割」というイメージが根強く残っているからでしょう。
また、法律が「してはいけないこと」ばかりを規定しているように捉えられているからです。しかし、裏を返せば法律は「しても良いこと」を明確にし、その範囲内で企業の自由を保証しているとも考えられます。つまり、法律に精通していれば「攻めのビジネススキーム」を構築することもできるのです。
――ビジネススキームまで考えるとなると、もはや経営コンサルタントの領域のように感じます。
顧問弁護士よりコンサルタントを雇おうとする経営者がいることが不思議でしたが、コンサルタントは経営者から「利益を生む人」と見なされているのです。成長の役に立つ存在だからこそ、成長期の企業からは、利益を生まない弁護士よりコンサルタントが優先される。
でも、弁護士も一緒に戦略・戦術を考えられると分かってもらえれば、攻めだけではなく守りもできる弁護士が選ばれるようになるはずです。そのためにも、私たちは事業を理解した上でフルオーダーメイドの成長戦略を練っています。
――しかし、企業の規模や成長速度によって経営者が弁護士やコンサルタントに求めるものは変わるはずです。そこまで対応するのは難しくありませんか?
成長戦略を実践するにあたって、ブランディングとマーケティングの戦略は重要になってくりことがあります。この問題を解決するため、さまざまな事業を成功させてきたビジネスイノベーター2名にジョインしてもらいました。
また、「創成期→成長期→再生期→承継期」という企業のライフサイクルにおいて、当法人には各サイクルに関するリーガルサービスを得意とする弁護士が揃っています。
これは当法人のミッションですが、「企業のオールライフサイクルすべてにおいて真のパートナーであり続ける」ことが可能な体制を整えています。
――企業の成長は弁護士にとっても有益なものです。ただ、ここまで力を注いで企業を助けようとするのはなぜですか?
そもそも私が弁護士を目指したきっかけは、中学生の頃に不良少年の先輩が少年院から出所した翌日、「少年院は何もしなくても3食食べられるし、布団もあるし、話し相手もいるから、明日また犯罪を犯して、少年院に戻る」というようなセリフを聞き、衝撃を受けたことでした。そして、同時に「少年院は何をしているんだろう。出所した後の環境が変わらなければ、何も変わらないのに…」と疑問に思っていました。
その後、紆余曲折を経て大学の法学部に進学し、そこで少年法を学んだ際、まさに少年院から出所した後のフォローを献身的に行っている弁護士の先生のお話を聞くことがありました。その際に、中学生の頃の疑問が再度よみがえり、興味を持ち始めた法律や弁護士の仕事と結びついたのです。そして、「すべての子どもたちが夢を追いかけられるスタートラインに立てるようにしたい。これを仕事にしたい。」と思うようになりました。
――非常にインパクトのある原体験ですね。社会というコミュニティの最小単位である「家族」についても考えさせられます。
少年が非行に走るきっかけの多くは「家庭」や「親」だと思います。それも親からあたりまえの愛情を受けていない場合が圧倒的に多いように感じます。子どもを救うには家庭や親から変えるしかないのですが、親も被害者であることが多いように思います。「家庭」に隣接する社会として「職場」がありますが、親もこの「職場」という社会から良くも悪くも大きな影響を受けています。
例えば、過労やハラスメント被害のしわ寄せが各家庭、そして子どもへと及び、非行に走ってしまっていることを多々目にしました。
当初は、職場で被害を受けた従業員1人1人を助けることで、各家庭も良くなればと考えていましたが、弁護士人生の長さから逆算するとそれほど多くの家庭は救えそうにないということに気づきました。そこで、「職場」という社会自体を変える方法を考えるようになりました。その1つの方法として、企業の顧問弁護士になり、経営者と対等に話ができれば、経営者の意識を変えることができるかもしれない、そうすれば何百、何千世帯の家庭、そこで育つ子どもを救うことにも繋がるのではないかと思うようになりました。
そう思い、企業における人事・労務・法務の在り方、職場も経営者もwinwinとなる人事制度のつくり方等を学ぶようになりました。弁護士としての知見とコンサルタントとしての知見を融合させ、企業や経営者を助け、その結果、家庭環境も良くし、最終的に子どもたちを救う。これは、私の弁護士人生におけるミッションだと考えています。
――現在事務所として抱えている課題があれば教えてください。
育成とマネジメントですね。弁護士は資格職なのでいつでも独立できます。さらに、弁護士として成長するほど独立の可能性は高まります。
当法人にいれば将来どんなことができるようになるのか、ビジョンをきちんと示し続けなければならないと感じています。また、アソシエイトにどのような教育を行えば最短で即戦力になれるのかは常に考えています。
――事務所におけるキャリア形成は求職者にとっても大事なポイントです。
キャリア形成という点では事務局も同じです。事務局にもフォーカスクライドの意味は伝え、弁護士の顔ではなくクライアントを見て仕事をしてほしいと常々話していますが、クライアントを意識することでより大きなやりがいを求めるようになります。実際、司法書士や行政書士、人事コンサルを目指している人もいるほどです。
弁護士と事務局の教育と管理にもっと注力したいのですが、そこまで手が回りきっていないのが実情です。
キャリア採用として、経験のある弁護士の方に入社いただいて一緒に作り上げていきたいと考えています。
――最後に、転職を考えている方にメッセージをください。
転職は人生において重要な決断です。ただ、これまで面接をしてきて感じたのは、「A事務所とB事務所ではどちらがリスクは少ないか」とリスクを比較して転職先を選ぶ方がとても多いように感じます。
しかし、そのようなリスクの比較で事務所選びを行うときっと後悔します。それよりも、「A事務所とB事務所で共に100%成功したと仮定し、どちらがよりワクワクできるか」とワクワクを比較するべきです。
転職後には必ず想定外のことが起こります。現在の未熟な自分が、将来の全てのリスクを想定することなんてできるはずがないからです。
それでも、ワクワクできる事務所を選んでいれば、想定外のことが起きても、ワクワクのためにプラスに変えることができます。「ワクワクする事務所」を比較して、当法人を選んでいただけるのであれば、とても嬉しく思いますし、そのような方と共に働きたいと強く思います。
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