弁護士転職・面接NG事例&好印象になる転換方法②
今回は、『回答に躊躇しがちな質問』や『逆質問(応募先への質問)』について解説いたします。
返答次第で合否が決まることも珍しくありません。
しかし、事前に準備すれば自身の長所や意気込みといったアピールにつなげることもできます。
次から質問例を解説していきます。
●質問例1.当所・当社以外の応募先はありますか?
<NG例>
- (他社への応募もしているが、)ありません!御社だけです。
- (実際は書類選考の段階で)複数社の面接選考が進んでおり、他社では内定をいただいています。
正直に答えていいものか、悩むところではありますが、
他の選考がある=マイナス評価ではありません。
他社選考がある場合、社名などまで答える必要はありませんが、事実に基づきお答えください。
この質問で採用側が知りたいことは、
- 応募先が複数なら、自社(事務所)に対しての志望度はどの程度なのか
- 他の応募先から候補者の志望動機について再確認したい
- 内定を出すかどうか判断する材料にしたい
といったことが考えられます。
1.志望度への問い
他社との比較で、自社に対してどれくらい入社・入所したいと考えているか、
他社についてはどのように考えているかなど説明すると、
採用側としては、選考が進んだ際に合否の判断が出しやすくなります。
ここで重要なのは、転職によって得たいことを明確に伝えられていることです。
例えば、ケーキが食べたいのに和菓子屋さんにきているとすれば、相手からすれば「うちじゃないよ」となります。
「スイーツを食べたい。和も洋も正直悩んでいるが、ここであれば和でも創作和菓子があると聞いたので、
洋のエッセンスもあるので良いと思ってきた」と伝えれば、相手は買ってほしいと思うはず。
2.志望動機についての確認
応募先を選んだ軸と他社を選ぶ軸が何なのかを説明します。
例えば、面接先はインハウスで企業法務を中心の職務、
一方で他の応募先は一般民事を多く取り扱う事務所、となると
業務内容以外の何を軸として活動されているのか?
ここの説明が必要になります。
転職理由にも繋がるため、一貫性があるストーリーを面接の場で説明できるように準備しておきましょう。
3.内定を出す材料について
採用側としては、他社で内定をもらっているなどの選考状況を知ることにより、
仮に縁があった場合に、社内手続きを早めるなどの対応をとる場合もあります。
そのため、候補者の状況を確認しておく必要があるのです。
以上を参考にした回答例です。
(その会社・事務所だけの応募)
- 本業との両立の兼ね合いで、一度に複数社の選考を進めることが困難なため、
応募する企業を絞って進めております。 - 第一志望の企業から応募していきたいと考えており、今のところ他の選考はありません。
(複数社の応募)
- 2社面接が進んでいます。
今回の転職では、企業法務への転職を希望しており、業界は異なりますがどちらも法務職です。 - 法律事務所から1社から内定をいただいており、別の事務所は面接日程調整中です。
私としては、御社を●●という観点で自身の志向性と一致するため、
第一志望と考えており、御社からの内定を最優先したいと考えております。
●質問例2.(拠点多数の場合)将来的な転勤は可能でしょうか?
こちらは、拠点や事務所が複数ある場合に聞かれることがあります。
将来的に事務所を増やしたい、海外展開したい、などと考えている採用側であれば
いつでもどこでも動いていただける候補者はとても魅力的ではありますが、
候補者の状況を把握しておくことが第一の目的としてあります。
<NG例>
- 私は問題ないですが、辞令が出てから家で相談しないとわかりません。
- (内定に影響あるかもしれない、本当は問題あるが)問題ありません。
上記は一例ですが、
曖昧な回答をしたことにより
- 入社して早くに転勤辞令・・・こんなはずじゃなかった(候補者側)
- 大丈夫と聞いていたのに転勤辞令の後に退職願を出されて、こんなはずじゃなかった(採用側)
という不幸な採用をなくすためにも事前に、ご自分の状況を伝えておくことがとても重要です。
その場合、今(もしくは具体的な年数)は難しいけど、
いつから(具体的な日程)可能である、など現時点でわかっていることも伝えると、
採用側としては入社後までイメージすることができます。
上記を参考にした回答例です。
(可能な場合)
- 転勤可能です。最初は関東拠点で経験を積んでから、将来的に●●拠点において●●に携わりたいと思っています。
(事情がある場合)
- 昨年子供が産まれたため、今すぐは難しいですが来年以降であれば可能です。
●質問例3.最後に・・・何か質問はありますか?
こちら面接では高い割合で聞かれることです。
今までは題目に対しての回答だったのに・・・と急に真っ白になってしまうなんてことあったりしませんか。
まず採用側の視点から考えてみます。
候補者が質問する内容=候補者が今気になっていること
です。
そのため、
- 質問がない
- 調べればわかることを聞く
- 面接時間内で面接官が話したことについて再度聞く
- 面接官が普段関わっていない業務の話を聞く
- 給与や休暇など処遇面のみ聞く
上記は一例ですが、このような場合は、あなたの応募意欲に対して疑念が生じてしまいます。
ご縁があって入社・入所することになったと想像して、回答例を考えてみます。
(回答例)
- 当面の自分の役割は何か
- 将来的に期待されることはどんなことか
- 入社前に準備できることは何か
- 同じように中途入社した人でどんな方が活躍しているのか
- (面接官が現場の方)現場で大切にしていることは何か
など、『実際の業務に通じること』や『働いている方(社風)』について問うことにより、
間接的に自身の意欲や熱意も伝わり、あなたと企業の相性も知ることができると思います。
いかがでしたか。
今回は弁護士転職・面接NG事例&好印象になる転換方法②について解説いたしました。
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