弁護士の仕事と弁護士が就職時に自分に合った事務所を探す方法
弁護士の仕事内容を徹底解説!法律事務所の業務とキャリアパス

弁護士は法律や裁判の専門家として知られていますが、その主な活躍の場である法律事務所で、日々どのような仕事をしているかご存知でしょうか。法律や交渉に関するあらゆる業務を扱える弁護士の仕事は、実に多岐にわたります。法律事務所の規模や専門分野によっても、その仕事内容は大きく異なります。
そこで本記事では、法律事務所に所属する弁護士の仕事の種類や内容をわかりやすく解説します。キャリアチェンジを考えている若手弁護士や司法修習生の方はもちろん、これから弁護士を目指す方も、ご自身のキャリアプランを考える上でぜひ参考にしてください。
弁護士になるための道のり
まず、弁護士になるためのプロセスを簡単に解説します。すでに弁護士資格をお持ちの方や、司法修習生・法科大学院生の方は、次の章へお進みください。
弁護士資格を得るには、司法試験に合格する必要があります。司法試験の受験資格を得るには、主に以下の2つのルートがあります。
- 大学卒業後、法科大学院(ロースクール)に進学・修了して司法試験を受験するルート
- 法科大学院を経由せず、予備試験に合格して司法試験を受験するルート
司法試験には受験回数制限があり、法科大学院修了または予備試験合格から5年以内に5回まで受験できます。この制限を超えて受験するには、再度法科大学院を修了するか予備試験に合格する必要があります。
司法試験合格後は、司法研修所で1年間の司法修習を受け、その後の修了試験(通称「二回試験」)に合格することで、晴れて弁護士資格を取得できます。
法律事務所での弁護士の仕事
法律事務所に所属する弁護士は、個人や法人から依頼を受けて様々な法律問題に対応します。その業務内容は、個人の生活に身近なものから、専門性の高い企業法務まで非常に幅広く、法律事務所の規模や専門性によっても大きく異なります。
法律事務所の弁護士が扱う代表的な業務は以下の通りです。
個人向けの仕事
- 一般民事事件: 交通事故の損害賠償、借地借家、貸金トラブルなど、法律問題の基礎となる分野です。交渉から調停、訴訟まで一貫してサポートします。
- 家事事件: 離婚、相続、遺産分割など、家庭内のトラブルを扱います。プライベートな問題に寄り添い、依頼者の新たな一歩を支えます。
- 労働事件: 解雇、未払い賃金、残業代請求、ハラスメント問題など、働く人の権利を守る仕事です。
- 消費者事件: 悪質な訪問販売や投資詐欺、商品の欠陥など、消費者として不利益を被った問題を解決します。
- 債務整理・破産: 個人の自己破産、任意整理、個人再生など、経済的な問題を抱える人を支援します。
- 刑事事件・少年事件: 犯罪を犯した、または疑いをかけられた人の弁護を行います。被疑者・被告人の権利を守り、公正な裁判の実現を目指します。
法人・企業向けの仕事
企業が抱える法律問題に対応する業務です。一般民事事件とは異なり、高い専門性が求められることが多く、大規模な法律事務所ほどこの分野に特化している傾向があります。
- 企業法務: 契約書の作成・審査、コンプライアンス体制の構築、株主総会の運営支援など、企業の健全な活動を法的にサポートします。企業内弁護士(インハウスローヤー)との大きな違いは、依頼者である複数の企業の「外部専門家」として仕事をする点です。
- M&A・事業再生: 企業の合併・買収や事業の立て直しを法的に支援します。高度な専門知識が求められる分野です。
- 渉外法務: 外国企業との取引や国際的な紛争など、海外関連の案件を扱います。高度な語学力や国際法務の知識が必須となります。
- 知的財産: 特許、商標、著作権など、企業の知的財産を守るための法律業務です。
法律事務所のタイプと働き方の違い
法律事務所は、その規模や専門性によって働き方やキャリアパスが大きく異なります。ここでは、代表的な5つのタイプを比較し、それぞれどんな人におすすめかを紹介します。
1. 大規模法律事務所(大手・四大)
数百名の弁護士を擁する大手事務所で、主に大企業の顧問業務やM&A、金融法務、知的財産などの専門性の高い企業法務を扱います。国際的な案件も多く、語学力も重視されます。
【こんな人におすすめ】
- 特定の専門分野でトップクラスのキャリアを築きたい人
- 大手企業のダイナミックな案件に携わりたい人
- 充実した研修制度の下で、体系的にスキルを磨きたい人
2. 中規模法律事務所
数十名程度の弁護士が所属し、企業法務から一般民事事件まで幅広く扱う事務所が多いです。様々な分野の案件を経験でき、幅広いスキルを身につけられます。
【こんな人におすすめ】
- 個人・法人双方の案件をバランスよく経験し、ジェネラリストとして成長したい人
- 若手からパートナー弁護士を目指し、経営にも関わりたい人
- 大規模事務所に比べ、柔軟な働き方を重視したい人
3. 小規模法律事務所
数名から十数名程度の弁護士が所属する、地域に密着した事務所です。個人からの依頼を中心に、多様な案件を一人で担当することが一般的です。
【こんな人におすすめ】
- 案件の最初から最後まで、全プロセスを一貫して担当し、全体像を把握したい人
- 将来的に独立開業を考えており、経営ノウハウを直接学びたい人
- 自分の裁量で自由に仕事を進めたい人
4. ブティック系法律事務所
特定の専門分野に特化した少数精鋭の事務所です。労働法、知的財産、IT、ベンチャー支援など、特定の分野で高度な専門性を持つことで、大手事務所と差別化を図っています。
【こんな人におすすめ】
- 特定の分野で圧倒的な専門性を身につけ、市場価値を高めたい人
- 少人数で責任のある仕事を任され、短期間で成長したい人
- 特定分野のキーパーソンや専門家との人脈を築きたい人
5. 新興系法律事務所
近年設立された比較的新しい事務所で、インターネットやスタートアップ支援、FinTechなど、新しいビジネス分野を専門に扱うことが多いのが特徴です。新しい働き方や組織文化を取り入れている事務所も増えています。
【こんな人におすすめ】
- 新しい法分野やビジネスモデルに関わる案件に挑戦し、最先端の仕事がしたい人
- 従来の法律事務所とは異なる、柔軟な働き方や組織文化を求める人
- 将来的に企業内弁護士への転職も視野に入れており、企業法務に近い経験を積みたい人
法律事務所への転職を成功させるためのポイント
弁護士として新たなキャリアをスタートする、あるいはキャリアチェンジを考える上で、法律事務所選びは非常に重要です。以下のポイントを押さえて、自分に合った転職先を見つけましょう。
1. 複数の事務所を比較検討する
給与や福利厚生だけでなく、所風や組織文化、専門分野など、複数の事務所を訪問して比較検討することが重要です。求人情報だけではわからない、リアルな働き方や雰囲気を知ることで、入社後のミスマッチを防げます。
2. 勤務条件を具体的に確認する
特に、個人事件の受任の可否や、その場合の経費分担・収益分配ルールは重要な確認事項です。また、弁護士会費の負担や、将来的な共同経営者(パートナー)になる可能性についても確認しておくと良いでしょう。
3. 共に働く人との相性を見極める
特に小規模な法律事務所では、ボスや先輩弁護士との人間関係が働きやすさを大きく左右します。面接や職場訪問の機会を通じて、人柄やコミュニケーションの取り方をよく観察し、相性を慎重に見極めましょう。
4. 情報収集を積極的に行う
法律事務所の求人情報は、一般の転職市場には出回りにくい傾向があります。弁護士会が開催する合同説明会や、弁護士専門の求人サイト、口コミなど、多様なルートで情報を収集することが成功の鍵です。特に、弁護士専門の転職エージェントを活用することで、非公開求人や事務所のリアルな内部情報を得られます。
弁護士の転職・キャリアに関するご相談は、弁護士ドットコムキャリアへ
弁護士の仕事は、専門知識を活かして人の役に立てる、非常にやりがいのある仕事です。法律事務所は、ご自身の専門性を磨き、キャリアを築いていく上で最も一般的なキャリアパスです。ご自身のキャリアプランに合った選択をすることが重要となります。
弁護士ドットコムキャリアでは、弁護士の転職に特化したエージェントサービスを提供しています。弁護士業界の深い知見を持つ専任のコンサルタントが、あなたの希望やスキルに合った求人をご紹介し、転職活動を誠実にサポートします。ご自身の可能性を広げるために、ぜひ一度ご相談ください。
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